2016年10月12日

エステサロン「エルクレスト下北沢店」に追加で労基署の是正勧告が出ました!

〈追記:本件は、使用者と組合との団体交渉の結果、2016年12月20日に円満解決いたしました。現在では、同サロンにおける以下の労働問題は改善されています。〉

 現在、エステ・ユニオンではエステサロン「エルクレスト下北沢店」と団体交渉を行っています。元従業員のAさん、Bさんの2人は、未払い賃金の支払い、一方的に減額した給与の返還、違法に天引きした研修費の返還などを求めています。
 同サロンのオーナーは団体交渉の申し入れ後、Aさんに対して事実無根の言いがかりをつけて損害賠償請求をすると通知したり、平日には休憩を2時間取れていたと主張したりと、反省している様子が全く感じられません。

※詳細は下記ブログ記事を参照ください。
「労働基準法違反で労基署も是正勧告〜エステサロン「エルクレスト下北沢店」と団体交渉を行っています!」

 同サロンの労働基準法違反に対しては、渋谷労働基準監督署からも是正勧告が出ていることは上記ブログ記事でもお伝えしましたが、その後、さらに違法が認められ、是正勧告が追加で出されました。

◇すでに出されていた是正勧告
@労基法24条違反(賃金支払い) 「研修費、化粧品代の違法な天引き」
A労基法32条違反(労働時間) 「36協定を締結せずに残業をさせていた」
B労基法37条違反(時間外の割増賃金) 「残業代を支払っていなかった」
C最低賃金法4条違反 「最低賃金を下回る時給800円の給与設定」

◇追加で出された是正勧告
D労基法34 条(休憩) 「休憩を1 時間取れていない」
 1日の労働時間が6時間を超えるときは45分以上、8時間を超えるときは1時間以上の休憩時間を労働者に与えなければいけません。しかし、同サロンではスタッフは仕事に追われるために休憩をきちんと取ることができませんでした。

E労基法91 条違反(減給制裁の制限) 「法律の制限を超えて減給していた」
 減給の制裁は、1回の制裁事案につき平均賃金の半額を超えてはいけませんが、同サロンではこの規定を超えた額を減給していました。

 エステティック業界で働く人にとっては、休憩が取れない、売上実績に応じて減給されるなどは、「よくあること」かも知れません。けれども渋谷労働基準監督署が指摘したように、これらは明確な違法行為です。休憩を取ることができず働いた時間に対しては時間外労働手当を、違法に減給された分は返還を求めることができます。
 オーナーには、労基署の勧告を真摯に受け止めるとともに、元従業員の声に耳を傾け、誠実に対応を行ってほしいと思います。

◇おまけ
今日は「エルクレスト下北沢店」と同じ系列の他店舗を周りました。同サロンの労基法違反の問題についてお伝えし、オーナーが法律をきちんと守り、元従業員に誠実に対応してもらえるよう、同じ系列店の立場からも働きかけてほしいとお願いをしてきました。
ユニオンメンバーの説明をじっくり聞いてくださる店舗スタッフの方もいらっしゃり、お忙しい中、本当にありがとうございました。

チラシ.png
他店舗の方にお渡ししたチラシ

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posted by エステ・ユニオン at 20:05 | 活動報告

2016年09月19日

ジェイエステティックと労働環境改善に向けた話し合いをスタートしました!


(1)ジェイエステティックとは?
 ジェイエステティック(http://www.j-esthe.com/)は、従業員数約800名ほどの大手エステ企業です。設立から今年で38年の歴史がある老舗企業であり、全国で約100店舗ほどを展開しています。
 現在、エステ・ユニオンには全国のジェイエステティックで働く従業員・元従業員から多くの相談が寄せられ、会社と労働環境改善の団体交渉(話し合い)をスタートしました。ジェイエステティックの職場では、以下のような労働問題が相談の中からは見えてきています。

(2)ジェイエステティックの労働問題
@36協定のないまま長時間労働
→各サロンで残業をするためには、選挙等で選んだ代表者と会社が残業の上
限時間を決めて労働基準監督署に届け出なければいけません


A顧客対応の延長、会計、ご案内、電話番等のため、休憩時間を法律通り1時間取れない
→1日6〜8時間働く場合は「45分」、8時間以上働く場合は「1時間」の休憩が取れないと違法です。また、休憩時間中に上に書いているような業務をしている場合、それは休憩を取れているとは言えません。

B休日出勤について、勤怠記録を打刻させてもらえない
→休日関係なく、賃金は働いた分支払わなければ違法です。

C早出・休憩・残業・休出に対する賃金が適切に支払われない
→定時前の早出出勤、休憩時間の労働、定時後の残業、休日出勤に対して、「1分単位」で計算して賃金を支払わないと違法です。

D有給休暇の申請がしづらい
→有給休暇は理由を問わず、労働者が自由に申請し取得できないと違法です。会社が拒否できる場合は非常に限定的です。

(3)ちょっとした疑問からご相談をお寄せください!
 みなさんのサロンでも同じような問題はありませんか?少しでも働いていて「おかしいな」と感じるところがありましたら、この機会にご相談や情報提供をいただけましたら幸いです。在職中から証拠の集め方などを相談しておいて、退職の際や退職後に会社に対して請求することも可能です。ちょっとした疑問から相談をお受けしていますので、ご検討ください。

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※上記時間外は、以下のアドレスまでメール相談をご活用ください
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相談無料・秘密厳守です

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2016年09月10日

労働基準法違反で労基署も是正勧告〜エステサロン「エルクレスト下北沢店」と団体交渉を行っています!

〈追記:本件は、使用者と組合との団体交渉の結果、2016年12月20日に円満解決いたしました。現在では、同サロンにおける以下の労働問題は改善されています。〉

 東京都世田谷区のエステサロン「エルクレスト下北沢店」(http://www.elcrest.co.jp/shop/shimokitazawa.html)の元従業員であるAさん、Bさんの2人がエステユニオンに加入し、未払い賃金の支払い、一方的に減額した給与の返還、違法に天引きした研修費の返還などを求め、今年7月から団体交渉を行っています。このたび、同サロンの労働基準法違反について、労働基準監督署から是正勧告(改善指導)が出ました。

◆エルクレスト下北沢店では、以下のような労働問題がありました
@「手当の支給額は営業成績に応じて変動する」として給料が一方的に減額される
A休憩が60分取れない
B1日8時間以上働いても残業代が支払われない
C研修費として毎月1〜3万円が給料から天引きされる
D化粧品、サプリメント、補正下着の購入をさせられ、代金が給料から天引きされる
E36協定、給料からの天引きについての労使協定が結ばれていない

 Aさんの場合、給料は25万円と設定されているにも関わらず、減給と天引きのため、実際の支給額は20万円前後になっていました。また、求人では「有給休暇消化率100%」とありましたが、実際にはオーナーから「連休は取らないように」「土日は休まないように」と言われたため、有休を取得したことはほぼありませんでした。
 まさに、この間大きな社会問題となっており、エステ・ユニオンでも対策のための取り組みを進めている、「求人詐欺」問題に該当すると言えます。

meisai.JPG
Aさんの給与明細。この月は営業手当と職務給(他の月では各2〜3万円の支給がある)が支給されていない。控除欄で「研修費」「化粧品」がそれぞれ1万円引かれている。

※なお、エルクレスト下北沢店は加盟店契約のもと個人が経営するエステサロンであり、エルクレスト系列の他店舗において同様の状況があるわけではありません。

◆改善要求に対しオーナーは「損害賠償請求」でAさんを圧迫
 私たちの要求に対して、オーナーは反省するどころか、Aさんに対して「損害賠償請求」をすると通知してきました。その理由は、Aさんが勤務中にエステマシンを破損したとか、虚偽の通勤費請求をしていたとして損害賠償を請求するというもので、全て事実無根の不当な言いがかりです。ここには、損害賠償請求によってAさんを圧迫し、要求を諦めさせたいという思惑があるとしか考えられませんが、Aさんたちの改善の求めに対して誠実に応じようとしないオーナーの姿勢には、憤りを覚えざるを得ません。

◆渋谷労働基準監督署からの是正勧告の内容
 会社との話し合いと並行して、元従業員の2人は渋谷労働基準監督署へ通報を行いました。通報を受けて、エルクレスト下北沢店へ労働基準監督官が調査に入ったところ、法律違反が認められたため、同サロンに対して是正勧告(改善指導)が出されました。その内容は以下です。

@労基法24条違反(賃金支払い) 「研修費、化粧品代の違法な天引き」
 賃金は全額払いの原則があり、給与から天引きをするには労使協定を適法に結ばなければいけません。エルクレスト下北沢店ではこの法律に違反して研修費や化粧品代を給料から天引きしていました。
A労基法32条違反(労働時間) 「36協定を締結せずに残業をさせていた」
 使用者が労働者を残業させる場合、従業員との労使協定(労働基準法36条が根拠になっていることから通称「36協定」という)を締結し、残業時間の上限を決め、それを労働基準監督署へ届け出なければなりません。しかし、同サロンでは36協定を締結しないまま、残業をさせていました。
B労基法37条違反(時間外の割増賃金) 「残業代を支払っていなかった」
 時間外労働に対しては、割増賃金を支払わなければなりませんが、同サロンでは、残業をさせていたにもかかわらず、残業代をいっさい支払っていませんでした。
C最低賃金法4条違反 「最低賃金を下回る時給800円の給与設定」
 法律で定められた最低賃金を下回る給料で労働者を働かせてはいけません。しかし、Bさんは同サロンでアルバイトをしていた間、当時の東京都の最低賃金(869円)を下回る時給800円で働いていました。

※この他、減給制裁の制限と休憩時間に関する違法等について調査中であり、今後追加で是正勧告が出される可能性があります。

◆今後の動きにぜひご注目ください
 現在のところ、オーナーは非常に限定的にしか未払いの存在を認めず、Aさんに対する損害賠償請求も取り下げていません。エステ・ユニオンは、オーナーが不誠実な態度を改め、真摯に要求に応じるように、今後も粘り強く働きかけていきます。

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◇同じような問題に悩んでいる方はいませんか?
 エルクレスト下北沢店のやっていることは明確な違法行為です。給与の減額や、残業代不払い、研修費用の天引きなどの問題でお悩みの方がいましたら、ぜひエステ・ユニオンまでご相談ください。同様に改善をしていくことが可能です。

◇求人詐欺問題に対するエステ・ユニオンの取り組み
 エステ・ユニオンでは、団体交渉を通じて改善を求めるとともに、大手エステ企業との「ホワイト求人協約」(詳しくはこちら)の締結を広げることで、エステ業界での求人詐欺問題をなくすことを目指しています。

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2016年08月27日

エステティックTBCと締結した「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)メディア掲載記事をまとめました!

 
 8月26日(金)、エステティックTBCとエステ・ユニオンは、「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)締結を報告する記者会見を行いました。その様子が以下のメディアに掲載されましたので、まとめました。ぜひ、ご一読ください。

(1)TBC、外部労組と「ホワイト求人労働協約」締結(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASJ8V4WNRJ8VULFA01C.html

求人する際と実際の労働条件が違う「ブラック求人」をなくそうと、エステティックチェーン大手、TBCグループ(東京)は26日、労働組合のエステ・ユニオンと「ホワイト求人労働協約」を結んだ。エステ業界では求人を巡るトラブルが多発しているという。

 締結された労働協約は、求人時に、離職者数や育休の取得者数といった情報を公開▽残業代の計算方法や基本給の額なども明示▽求人情報で示した労働条件を下回る労働契約は結ばない――といった内容。同社は社内の労働組合がなく、外部の労組との締結にいたった。

 TBCなどによると、エステ業界は、脱毛サロンの乱立などで人手不足気味。大手でも求人と入社後の給与が違うことがしばしばあると言われている。長南進亮執行委員は「エステ業界を志す若い人が安心して働けるように、業界大手が必要な情報を率先して提供すべきだという結論にいたった」と語った。

(2)<エステ・ユニオン>TBCと労働協約締結 固定残業代明示(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160826-00000106-mai-soci

エステサロンで働く人で作るエステ・ユニオン(三浦かおり共同代表)と業界大手のTBCグループ(東京都新宿区・手塚圭子社長)は、求人の労働条件を明確にするため固定残業代を明示するなどした労働協約を締結した。両者が26日に記者会見し、公表した。求人時と実際の労働条件が異なるケースが多発する中、トラブル防止に向けた異例の協約締結となった。

 エステ業界で固定残業代を明示せず、実際より賃金を多く見せる詐欺的求人が横行しているとし、ユニオンが組合員のいる同社と交渉していた。

 締結された協約は(1)採用人数、離職人数、育児休業の取得状況などの情報を公開する(2)固定残業代を明示し、ハローワークや民間求人媒体で求人情報を同じにする(3)求人情報以下の条件で労働契約をしない−−などとする内容。他社は基本給に「超過手当含む」などと記述されるだけで残業代や残業時間が明示されていないが、同社の新卒求人には、基本給に22〜24時間分の一律時間外手当(3万円)が含まれることが明示された。

 ユニオン役員の佐藤学さんは「最大手と協約を結べたことは意義がある。他社にも働きかけ詐欺求人をなくしたい」と話した。同社の長南進亮人事総務部長は「エステが安心して働ける仕事であることをアピールしたい」と語った。

 労働問題に詳しい佐々木亮弁護士は「労使が共同でブラックな求人を許さないという象徴的な意味がある。労働条件を明示できない会社に人が集まらないという流れにつながる可能性がある」と評価した。【東海林智】

(3)エステTBCと労組が「ホワイト求人」労働協約…「求人詐欺」防止へ条件明示を強化(弁護士ドットコム)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160826-00005039-bengocom-soci

 エステティック業界大手のTBCグループ株式会社(本社・東京都新宿区)と、労働組合「エステ・ユニオン」は、8月26日、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで記者会見を開き、求職者が安心して就職活動ができる環境を整えるため、会社と組合の間で「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)を結んだと発表した。

 「ホワイト求人労働協約」に基づき、今後は、月平均所定外労働時間や育休取得者数など、若者雇用促進法及び女性活躍推進法が定める全ての情報公開項目を、自社ホームページやハローワーク求人、民間求人サイトで公開することになる。

 また、TBCが導入している「固定残業代制度」については、新卒・中途採用ともに求人媒体で公開することで合意した。厚生労働省の指針では、中途採用では固定残業代制度の明示義務はなく、新卒求人では努力義務にとどまっている。

 さらに、入社する際になって、求人情報を下回る条件での労働契約が結ばれることを防ぐために、内定時に労働条件通知書を書面で交付する。エステ・ユニオンによると、このような労働協約締結は全国で初めて。

 会見に出席したTBCグループ株式会社の長南進亮・執行役員は、「求人情報と入社後の労働条件が異なるということがエステ業界でも多発しているとユニオンから聞き、業界大手である当社が先頭に立って、求職者が企業選択をする上で重要な情報を率先して公開するべきという結論に至り、協約を締結した」と述べた。

 また、エステ・ユニオンの佐藤学・執行委員によれば、エステ業界で働く人からは、求人情報と入社後の労働条件が異なる「求人詐欺」やブラック求人のトラブルに関する相談が数多く寄せられているという。

 佐藤さんは、「TBCだけがホワイト求人を出しても、業界他社がブラック求人を出していると、そうした企業に求職者が取られて平等な競争ができなくなってしまう」として、「業界他社にも、本協約の締結または、本協約の履行を求める公開質問状の送付を予定している。業界全体からブラック求人をなくす取り組みを強化したい」と呼びかけた。

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posted by エステ・ユニオン at 20:31 | 活動報告

2016年08月26日

エステティックTBCとエステ・ユニオンは「ホワイト求人労働協約」を締結しました!

 この度、エステティックTBC(TBCグループ株式会社)とエステ・ユニオン(総合サポートユニオンエステ支部)は、「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)という日本初の求人に関する包括的労働協約を締結しました。この協約は、求人に関する情報公開を会社が積極的に行うこと、労働契約は求人を下回らないことなどを約束することによって、求職者が安心して就職できるようにすることを目的としています。
 本日、エステティックTBCとエステ・ユニオンは、厚生労働省にて共同記者会見を行い、労働協約の締結とその内容について発表しました。
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◆「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)の意義
@社会問題化する「求人詐欺・ブラック求人」問題 
 求人情報では魅力的な条件を掲げて労働者を集めながら、入社前後になって実は給料の中に「固定残業代」が含まれている、実際の労働環境が求人情報と異なり劣悪であることなどが判明する、「詐欺求人・ブラック求人」が深刻な社会問題となっています。厚生労働省の調査によると、ハローワークの求人票に記載された内容と実際の労働条件が異なっていたという相談は1万2252件にもおよび(2014年度)、求職者にとって安心して就職活動をすることができない実態が浮き彫りになりました。

A厚生労働省(国)による規制強化の動き
 そのような中で、厚生労働省は、若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)の公布(2015年9月18日)を受け、2015年9月30日、「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針」を告示し、「募集段階からの固定残業代の明示」を義務付けました。また、2016年6月3日、厚生労働省の有識者検討会は、公共職業安定所(ハローワーク)や民間の職業紹介事業者に労働条件を偽った求人を出した企業と幹部に対し、懲役刑を含む罰則を設けることも検討された報告書をまとめています(「雇用仲介事業等の在り方に関する検討会報告書」)。

B日本初、求人関連の包括的労働協約〜本労働協約の画期性〜
 ところが、各媒体において掲載されている様々な企業の求人情報を見ると、義務化されたにもかかわらず、固定残業代の明示は徹底されていません。罰則規定もなく、強制力がないためです。また、仮に罰則があったとしても、サービス残業や長時間労働などの労働基準法違反が横行していることからも分かる通り、すべての違反企業を取り締まることには限界があります。
 エステ業界では、特に新興エステティック企業において、求人詐欺問題は深刻です。私たちエステ・ユニオンが大手エステティックサロンの求人情報を調査したところ、一部の例外を除き、多数の企業において固定残業代の表示義務に反した表示となっていることが確認されました。高い給与を表示しながら、実際にはその中には時間外手当が含まれており、かつ、そのことが分かる表記になっていない求人が乱立しているのです。
 そうした状況の中、エステティックTBCとエステ・ユニオンは、エステ業界で働くことを希望する求職者が、安心して就職・転職活動ができる環境を整備するために、業界全体で何が出来るのかを考え、労使間で協議してきました。そして、エステティックTBCは業界のリーディングカンパニーとして率先して情報公開等を行うべきであるとの認識に立ち、「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)を締結するに至りました。
労働協約の概要はこちらです。(PDFファイル)

【本協約のポイント】
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ホワイト求人労働協約ポイント.pdf

@「職場環境の情報公開」を約束
 若者雇用促進法及び女性活躍推進法が求める情報公開項目全てをまとめて各求人媒体へ主体的に公開することにより、求職者が企業の就労実態に関わる情報の多くを取得できるようにします。また、各事業場における36協定(残業時間の上限を定めた協定)に関しても公開することを予定しており、それによって、求職者は各事業場での残業時間の上限が把握でき、長時間労働の危険性がないことを事前に確認することができます。

A「求人条件表示の明確化・共通化」を約束
 厚労省指針が義務付ける固定残業代制度の明示項目を、新卒採用求人だけではなく、義務化されていない中途採用求人含め、各求人媒体にて明示します(正確には、青少年・非青少年)。それによって、求人段階での給与の水増し表示を防止します。また、民間求人、ハローワーク求人、自社HP求人によって求人情報に齟齬が生じないよう、各求人媒体における文言の共通化を行うことで、求職者が正確な求人情報を把握できるようにします。

B「求人情報以下の労働契約締結の禁止」を約束
 求人情報を見て応募し内定を得て、実際に入社するまでの間に後出しで労働条件が下方修正されるという被害を防ぐため、各求人媒体において求人情報以下の労働契約を締結しない旨の文言を掲載するとともに、内定時に労働条件通知書を書面交付することにより、その実効性を担保します。

 以上のような、@「職場環境の情報公開」、A「求人条件表示の明確化・共通化」、B「求人情報以下の労働契約締結の禁止」の3つにより、エステ業界で働くことを希望する求職者が、安心して就職・転職活動を行い、入社できる環境を労使で協議し、整備しました。

 今回のような労働協約締結は、日本社会において初の先進的な取り組みです。エステ・ユニオンは、同業他社にも本協約の締結または本協約内容の履行を求める公開質問状の送付を予定しており、エステ業界から「求人詐欺・ブラック求人」をなくすための取り組みを進めていきます。

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