2016年11月15日

原告たちが勝利和解!〜東北医療器械事件〜

ブログ用写真 モザイク.png

 2016年11月9日(水)、(株)東北医療器械(REジャパン、倒産済み)とその取締役らを訴えていた事件で、勝利和解が確定しましたので、詳細をご報告いたします。

◇東北医療器械事件とは
 東北医療器械事件は、仙台や松島などのホテルや旅館にセラピスト(エステ・マッサージ)を派遣する東北医療器械(のちにREジャパンと改名)に勤務していた20代の男女6人が、同社と取締役15人を相手取り、未払い残業代と精神的苦痛に対する損害賠償などを求めて仙台地裁に提訴した事件です(詳細はこちらをご参照くださいhttp://blog.goo.ne.jp/sendai-posse/e/36f3ebc86531984482f3ed723231c614))。
 この企業は若者を使い捨てにする、典型的な「ブラック企業」であり、また、求人と実際の労働条件が異なる「求人詐欺」も行っていました。そのため、「新規学卒者としての雇用機会を台無しにされ、専門学校で身につけたスキルやそのためのコストを無為にした」ことの責任を求めていました。若者を使いすてにすることを前提にした労務管理の是非を問うという意味において、全国初の裁判でした。

◇社長からの直接の謝罪文の入った画期的和解
 この事件は、訴訟中に会社が倒産したため、取締役らの責任を追及して裁判を継続してきました。社長以外の取締役との和解は4月に成立しましたが、社長である木村かほる氏に対しては継続して責任追及を続けていました。それは、原告の方々の気持ちの中に、社長にきちんと責任をとらせたいという思いがあったからです。その結果、和解では、未払い賃金等に加え、社長からの直接の謝罪文も勝ち取ることができました。会社が倒産後も、諦めず裁判を続けてきたことが勝利和解につながりました。以下が、和解内容に記載された社長の謝罪文です。

「利害関係人木村かほるは、原告らに対し、利害関係人木村かほるが訴外株式会社東北医療器械代表取締役在任中に、同社がいわゆる新卒である原告らに対し実態とは異なる求人を出して雇い入れた上、長時間労働・残業代未払い等の違法な労務管理を行った結果、原告らが退職するに至ったことについて、同社の代表取締役の地位にあった者として謝罪する。」

○原告らのコメント「同じように困っている人の力になりたい」

「長い時間はかかったが、社長にきちんと責任を取らせることができてほっとしている。やってよかった」(Aさん)

「同じようにつらい思いをされてる人の力になりたいとおもって始めた。この結果が全国の人たちのためにもなればいいと思う。同じような思いをする人がゼロになるように、これからも頑張っていきたい」(Bさん)

今後も、エステ・ユニオンはエステ業界の労働環境改善に向けて活動していきます。職場環境にお悩みの方はいつでもお気軽にご相談ください。

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TEL:0120−333ー774(平日17〜22時/土日祝12時〜22時)
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posted by エステ・ユニオン at 18:55 | 活動報告

2016年10月24日

業界最大手脱毛サロン・ミュゼプラチナム 「人手不足で休憩取れない」 労基署が是正勧告

この間、エステ・ユニオンへは、業界最大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」で働く方からたくさんの相談が寄せられており、会社に対する未払い賃金の請求をはじめ、労働条件の改善を会社に対して求めています。そしてこの度、横浜市内のミュゼプラチナムの店舗での労働基準法違反に対し、横浜北労働基準監督署から是正勧告(行政指導)が出ました。勧告の内容は以下です。

◇是正勧告の内容
第24条 賃金の支払
→休憩中の労働に対する賃金が支払われなかった(全額支払い原則に違反)
第34条 休憩
→休憩が法律通り取れていなかった
第37条 時間外、休日及び深夜の割増賃金
→休憩中の労働に対する割増賃金の支払いがされていなかった
第106条 法令等の周知義務
→就業規則の周知義務違反があった

◇サロンでの労働環境
同サロンでは、人手不足のために休憩中であっても電話対応や来客対応をしなければならず、また、休憩中に業務時間内にできなかったカルテ記入をしていました。休憩時間が削られる上に、働いた時間に対する賃金は出ませんでした。同サロンで働くBさんはこうした状況に疑問を抱いて、ユニオンに相談をしました。
当初、ユニオンを通じて会社へ改善を申し入れたところ、会社側の返答は、「(従業員が)自身の勝手な判断で休憩等に作業をしても、残業(ユニオン注:労働)と認定はできません」などというものでした。そこで、Bさんはユニオンのサポートを受けて労働基準監督署に通報(申告)を行い、今回の是正勧告が出されました。

労働基準法第34条では、使用者は労働者に対して、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければならないと定めています。つまり、従業員が休憩を法律通り取得できるように労働環境を整えることは会社の義務であるということです。また、休憩は自由な時間でなければならず、休憩中に業務をした場合にはその分「1分単位」で賃金を支払わなければなりません。会社には、「従業員が勝手に働いた」などという言い逃れをするのではなく、人手不足で余裕のない状況を早急に解消するように強く求めます。

◇ミュゼプラチナムで働く方へ
 みなさんのサロンでは、休憩をきちんと取ることができていますか? 休憩中に電話対応や来客対応、カルテ記入などの業務を行うせいできちんと休めない、というのは違法ですので、会社に改善を求めることが可能です。その際、休憩中に作業をしたことが分かる記録(手書きのメモ、写真、業務指示のメールやLINEなど)を残していると、非常に役に立ちます。
 また、休憩以外にも未払い賃金がある、有休がとれないなど、労働条件に関してお困りのことがありましたら、お気軽にエステ・ユニオンンへご相談ください。

◇未払い賃金がある方は会社へ請求することができます
ミュゼプラチナム(当時はジンコーポレーション)では、2015年8月まで賃金計算が15分単位でされていたため、切り捨てになった分が未払いとなっており、2015年8月以前に働いていた方は過去の未払い賃金を請求することができます。エステ・ユニオンから請求すれば会社もすぐに対応をしますので、詳しくお知りになりたい方はお気軽にユニオンへご連絡ください。請求の時効は2年となっており、時間が経つと請求額が減ってしまうため、お急ぎください。

下記ブログ記事もご参照ください。
【ミュゼプラチナム従業員の方へ】エステ・ユニオンから未払い賃金を請求すると会社が支払いに応じます!

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posted by エステ・ユニオン at 15:42 | 活動報告

2016年10月12日

エステサロン「エルクレスト下北沢店」に追加で労基署の是正勧告が出ました!

〈追記:本件は、使用者と組合との団体交渉の結果、2016年12月20日に円満解決いたしました。現在では、同サロンにおける以下の労働問題は改善されています。〉

 現在、エステ・ユニオンではエステサロン「エルクレスト下北沢店」と団体交渉を行っています。元従業員のAさん、Bさんの2人は、未払い賃金の支払い、一方的に減額した給与の返還、違法に天引きした研修費の返還などを求めています。
 同サロンのオーナーは団体交渉の申し入れ後、Aさんに対して事実無根の言いがかりをつけて損害賠償請求をすると通知したり、平日には休憩を2時間取れていたと主張したりと、反省している様子が全く感じられません。

※詳細は下記ブログ記事を参照ください。
「労働基準法違反で労基署も是正勧告〜エステサロン「エルクレスト下北沢店」と団体交渉を行っています!」

 同サロンの労働基準法違反に対しては、渋谷労働基準監督署からも是正勧告が出ていることは上記ブログ記事でもお伝えしましたが、その後、さらに違法が認められ、是正勧告が追加で出されました。

◇すでに出されていた是正勧告
@労基法24条違反(賃金支払い) 「研修費、化粧品代の違法な天引き」
A労基法32条違反(労働時間) 「36協定を締結せずに残業をさせていた」
B労基法37条違反(時間外の割増賃金) 「残業代を支払っていなかった」
C最低賃金法4条違反 「最低賃金を下回る時給800円の給与設定」

◇追加で出された是正勧告
D労基法34 条(休憩) 「休憩を1 時間取れていない」
 1日の労働時間が6時間を超えるときは45分以上、8時間を超えるときは1時間以上の休憩時間を労働者に与えなければいけません。しかし、同サロンではスタッフは仕事に追われるために休憩をきちんと取ることができませんでした。

E労基法91 条違反(減給制裁の制限) 「法律の制限を超えて減給していた」
 減給の制裁は、1回の制裁事案につき平均賃金の半額を超えてはいけませんが、同サロンではこの規定を超えた額を減給していました。

 エステティック業界で働く人にとっては、休憩が取れない、売上実績に応じて減給されるなどは、「よくあること」かも知れません。けれども渋谷労働基準監督署が指摘したように、これらは明確な違法行為です。休憩を取ることができず働いた時間に対しては時間外労働手当を、違法に減給された分は返還を求めることができます。
 オーナーには、労基署の勧告を真摯に受け止めるとともに、元従業員の声に耳を傾け、誠実に対応を行ってほしいと思います。

◇おまけ
今日は「エルクレスト下北沢店」と同じ系列の他店舗を周りました。同サロンの労基法違反の問題についてお伝えし、オーナーが法律をきちんと守り、元従業員に誠実に対応してもらえるよう、同じ系列店の立場からも働きかけてほしいとお願いをしてきました。
ユニオンメンバーの説明をじっくり聞いてくださる店舗スタッフの方もいらっしゃり、お忙しい中、本当にありがとうございました。

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他店舗の方にお渡ししたチラシ

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2016年09月19日

ジェイエステティックと労働環境改善に向けた話し合いをスタートしました!


(1)ジェイエステティックとは?
 ジェイエステティック(http://www.j-esthe.com/)は、従業員数約800名ほどの大手エステ企業です。設立から今年で38年の歴史がある老舗企業であり、全国で約100店舗ほどを展開しています。
 現在、エステ・ユニオンには全国のジェイエステティックで働く従業員・元従業員から多くの相談が寄せられ、会社と労働環境改善の団体交渉(話し合い)をスタートしました。ジェイエステティックの職場では、以下のような労働問題が相談の中からは見えてきています。

(2)ジェイエステティックの労働問題
@36協定のないまま長時間労働
→各サロンで残業をするためには、選挙等で選んだ代表者と会社が残業の上
限時間を決めて労働基準監督署に届け出なければいけません


A顧客対応の延長、会計、ご案内、電話番等のため、休憩時間を法律通り1時間取れない
→1日6〜8時間働く場合は「45分」、8時間以上働く場合は「1時間」の休憩が取れないと違法です。また、休憩時間中に上に書いているような業務をしている場合、それは休憩を取れているとは言えません。

B休日出勤について、勤怠記録を打刻させてもらえない
→休日関係なく、賃金は働いた分支払わなければ違法です。

C早出・休憩・残業・休出に対する賃金が適切に支払われない
→定時前の早出出勤、休憩時間の労働、定時後の残業、休日出勤に対して、「1分単位」で計算して賃金を支払わないと違法です。

D有給休暇の申請がしづらい
→有給休暇は理由を問わず、労働者が自由に申請し取得できないと違法です。会社が拒否できる場合は非常に限定的です。

(3)ちょっとした疑問からご相談をお寄せください!
 みなさんのサロンでも同じような問題はありませんか?少しでも働いていて「おかしいな」と感じるところがありましたら、この機会にご相談や情報提供をいただけましたら幸いです。在職中から証拠の集め方などを相談しておいて、退職の際や退職後に会社に対して請求することも可能です。ちょっとした疑問から相談をお受けしていますので、ご検討ください。

TEL:0120-333-774(平日17〜22時/土日祝12〜22時)
※上記時間外は、以下のアドレスまでメール相談をご活用ください
MAIL:info@esthe-union.com
相談無料・秘密厳守です

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2016年09月10日

労働基準法違反で労基署も是正勧告〜エステサロン「エルクレスト下北沢店」と団体交渉を行っています!

〈追記:本件は、使用者と組合との団体交渉の結果、2016年12月20日に円満解決いたしました。現在では、同サロンにおける以下の労働問題は改善されています。〉

 東京都世田谷区のエステサロン「エルクレスト下北沢店」(http://www.elcrest.co.jp/shop/shimokitazawa.html)の元従業員であるAさん、Bさんの2人がエステユニオンに加入し、未払い賃金の支払い、一方的に減額した給与の返還、違法に天引きした研修費の返還などを求め、今年7月から団体交渉を行っています。このたび、同サロンの労働基準法違反について、労働基準監督署から是正勧告(改善指導)が出ました。

◆エルクレスト下北沢店では、以下のような労働問題がありました
@「手当の支給額は営業成績に応じて変動する」として給料が一方的に減額される
A休憩が60分取れない
B1日8時間以上働いても残業代が支払われない
C研修費として毎月1〜3万円が給料から天引きされる
D化粧品、サプリメント、補正下着の購入をさせられ、代金が給料から天引きされる
E36協定、給料からの天引きについての労使協定が結ばれていない

 Aさんの場合、給料は25万円と設定されているにも関わらず、減給と天引きのため、実際の支給額は20万円前後になっていました。また、求人では「有給休暇消化率100%」とありましたが、実際にはオーナーから「連休は取らないように」「土日は休まないように」と言われたため、有休を取得したことはほぼありませんでした。
 まさに、この間大きな社会問題となっており、エステ・ユニオンでも対策のための取り組みを進めている、「求人詐欺」問題に該当すると言えます。

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Aさんの給与明細。この月は営業手当と職務給(他の月では各2〜3万円の支給がある)が支給されていない。控除欄で「研修費」「化粧品」がそれぞれ1万円引かれている。

※なお、エルクレスト下北沢店は加盟店契約のもと個人が経営するエステサロンであり、エルクレスト系列の他店舗において同様の状況があるわけではありません。

◆改善要求に対しオーナーは「損害賠償請求」でAさんを圧迫
 私たちの要求に対して、オーナーは反省するどころか、Aさんに対して「損害賠償請求」をすると通知してきました。その理由は、Aさんが勤務中にエステマシンを破損したとか、虚偽の通勤費請求をしていたとして損害賠償を請求するというもので、全て事実無根の不当な言いがかりです。ここには、損害賠償請求によってAさんを圧迫し、要求を諦めさせたいという思惑があるとしか考えられませんが、Aさんたちの改善の求めに対して誠実に応じようとしないオーナーの姿勢には、憤りを覚えざるを得ません。

◆渋谷労働基準監督署からの是正勧告の内容
 会社との話し合いと並行して、元従業員の2人は渋谷労働基準監督署へ通報を行いました。通報を受けて、エルクレスト下北沢店へ労働基準監督官が調査に入ったところ、法律違反が認められたため、同サロンに対して是正勧告(改善指導)が出されました。その内容は以下です。

@労基法24条違反(賃金支払い) 「研修費、化粧品代の違法な天引き」
 賃金は全額払いの原則があり、給与から天引きをするには労使協定を適法に結ばなければいけません。エルクレスト下北沢店ではこの法律に違反して研修費や化粧品代を給料から天引きしていました。
A労基法32条違反(労働時間) 「36協定を締結せずに残業をさせていた」
 使用者が労働者を残業させる場合、従業員との労使協定(労働基準法36条が根拠になっていることから通称「36協定」という)を締結し、残業時間の上限を決め、それを労働基準監督署へ届け出なければなりません。しかし、同サロンでは36協定を締結しないまま、残業をさせていました。
B労基法37条違反(時間外の割増賃金) 「残業代を支払っていなかった」
 時間外労働に対しては、割増賃金を支払わなければなりませんが、同サロンでは、残業をさせていたにもかかわらず、残業代をいっさい支払っていませんでした。
C最低賃金法4条違反 「最低賃金を下回る時給800円の給与設定」
 法律で定められた最低賃金を下回る給料で労働者を働かせてはいけません。しかし、Bさんは同サロンでアルバイトをしていた間、当時の東京都の最低賃金(869円)を下回る時給800円で働いていました。

※この他、減給制裁の制限と休憩時間に関する違法等について調査中であり、今後追加で是正勧告が出される可能性があります。

◆今後の動きにぜひご注目ください
 現在のところ、オーナーは非常に限定的にしか未払いの存在を認めず、Aさんに対する損害賠償請求も取り下げていません。エステ・ユニオンは、オーナーが不誠実な態度を改め、真摯に要求に応じるように、今後も粘り強く働きかけていきます。

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◇同じような問題に悩んでいる方はいませんか?
 エルクレスト下北沢店のやっていることは明確な違法行為です。給与の減額や、残業代不払い、研修費用の天引きなどの問題でお悩みの方がいましたら、ぜひエステ・ユニオンまでご相談ください。同様に改善をしていくことが可能です。

◇求人詐欺問題に対するエステ・ユニオンの取り組み
 エステ・ユニオンでは、団体交渉を通じて改善を求めるとともに、大手エステ企業との「ホワイト求人協約」(詳しくはこちら)の締結を広げることで、エステ業界での求人詐欺問題をなくすことを目指しています。

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